研究の進め方

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ここでは,片寄研の研究テーマの決め方,(卒業/修士)論文の書き方,発表の仕方について述べます.

研究テーマの決め方

片寄研では,通常の工学系研究と,コンテンツ制作系双方のテーマを認めています.社会,工業的なニーズだけなく,パーソナルな欲求を研究の出発点とすることを推奨しています.
インタラクティブマルチメディアアートの制作 ,ジェスチャーセンサを利用したゲームの制作, 上記のオーサリング環境構築 ,音楽情報処理(認知科学、各種システム構築),社会/福祉ためのヒューマンインタフェース技術研究を中心課題とします.教員側からテーマを提示することを基本としますが,学生から主体的な計画を提出してもらって,その計画の実行可能性,学術研究としての必要条件を満たすことが認められた場合は,その限りでは有りません.

学術系テーマは,情報処理分野での通常の研究活動(全国大会,研究会,国際学会,ジャーナル論文などにおける学術発表が目標)を主体にするものです.一方,コンテンツ制作系のテーマは,学術的な意味より,作品としてのコンセプト作り,実装における工学的な工夫,その正当性を評価します.例えば,シーケンサを用いた作曲のように,紙の上でできることを計算機に換えただけというようなコンテンツ作りは対象外です.

研究には,オリジナリティ,有用性,信頼性,が求められます.テーマはこれらの事項を考慮して決定されるべきものです.オリジナリティを主張するためには,サーベイが必要不可欠です.ですが,基本的なアイデア練りの段階では,サーベイより自身のコンセプトをしっかり練る方が重要だという意見を持っています.発想を大切にしたいからです.有る程度アイデアが固まった段階でサーベイを進めることで,既存研究がどのようなものかもより良く理解することができます.既存研究で凄いものが見つかって,がっかりすることもありますが...サーベイとは別に,基礎的な勉強,使えそうな方法論やツールのウォッチング,少しテーマとは外れた領域の状況の把握は不可欠です.研究の有用性,信頼性をたかめることを心がけて下さい.

評価について

研究には評価が不可欠です.通常,評価としては,数値的なデータの検証(他の研究やシステム例との定量的な比較),ユーザを意識した場合は,主観データの取得と検証(生理指標を用いる場合もあります)が行われますが,その研究(制作)自体の系統チェックや,精緻な内省の基づく評価というのも有りえます.たとえ,制作系であっても評価は不可欠です.

論文の書き方

研究系,コンテンツ系の双方に卒業論文の提出を課します.研究系,コンテンツ系によって若干の違いはありますが,論文の目的は,自分の主張を相手にしっかりと伝えることです.主張といっても,それだけでは独りよがりになります.主張は,客観性,しっかりとした状況把握,評価によって裏付けされるものです.一般に論文は,オリジナリティ,有用性,信頼性,当然のことながら,文章の正確さが評価されます.以上のことを少々具体化してみると...

■ 技術系論文の書き方
典型的な例:「**システムの開発」

要約(概要)
論文全体のまとめて書く.位置づけ,意義,工夫のポイント,その研究の結果,評価等を述べる.#結果,評価等を忘れているケースが有るので注意するように

第1章 はじめに(序章)
 研究の背景,位置づけについて述べる.何故,その研究を行う必要が有るのか,従来はどのような研究が行われてきたか,従来の研究との差異は何かを述べ,具体的に何を行うかの導入的な記述を行う.

第2章 周辺技術・・・
(構成によって設ける場合と設けない場合有り.)
 論文を書くに当たって,基礎となる事項が多い際には,独立して説明の章とする.論文を読んでいく際に読み飛ばしても理解できるような内容は付録として扱うべき

第3章 **システム
 システムの構成を書く.最初の方で,システムのコンセプト,各モジュールの関連などを明らかにする.その上で,各モジュールの説明を行う.
それぞれのモジュール(考え方)の内,特に主張ポイントとなるものについては,それ用に別途,章を設けても良い.もし,そのモジュール(考え方)自体が論文のメインの主張ポイントなら,システムの話は実装・実験として後回し.

第4章 実験と検討
 システム(実装例),実行例,具体的な実験,その実験結果に対する評価を節を分けて述べる.この場所で,他の研究との比較・検討を行うケースも有ります.#最近流行り.

第5章 まとめ
 論文全体のまとめを行う.ちょっとした展望をいれる.

(謝辞)(文献)(付録)

#片寄研の場合は,大抵,Video or 音の付録をつける

■ コンテンツ系論文の書き方

コンテンツ系研究は,もともと自己のシーズを起点としたもので,客観性な言い回しは難しくや評価は困難かも知れません.しかし,これを前提にレポートを書くことはできる限り避けるべきです.片寄研では以下の基準を守って下さい.

第1章 はじめに(序章)
 コンテンツ制作に至った背景を整理する.社会的背景,技術的背景についても説明する.今まで制作されてきた(他の)作品群の系譜を精査して,自分が実施することがどのような範疇に位置づけられるかを検証する.その上で,どのような作品を作りたいかを述べて,次章につなげる.

第2章 作品の制作コンセプト
 作品制作に関するアーティスティックコンセプト,技術的コンセプトを明らかにする.必要となる要素技術が何で有るか等を述べ,全体的にどのように構成されるかを述べる.

第3章 実装
 実装に必要な技術,具体的なインプリメンテーションについて説明を行う.

第4章 実施と評価
 その作品の実施事例として,写真,(付録のビデオ)の説明を行う.作品の使用者(ユーザー,観客)などの感想などを得た上で評価を行う.可能ならプロトコル解析を行う.

第5章 まとめ
 制作全体を通じての評価,展望について述べる.

(謝辞)(文献)(付録)

#片寄研の場合は,Video or 音の付録必須

プレゼンテーションの仕方

最近では,PowerPoint(MS信奉者ではないですが,)等を用いたパソコンによるプレゼンテーションが当たり前になっています.

0)基本は,論文と同じです.自分の伝えたいことをよりよく伝えることが重要です.論文と少し違うこととしては,何がポイントになるか,場合によっては結論さえも先に述べることが望まれます.何がポイントになるかを先に言っておかないと,何を聞くべきか最後まで理解されないことが多々有ります.
1)基本は,よく準備すること(資料制作,練習)
2)図やアニメーションを効果的に利用すること
3)文章を書くのではなく,出来るだけ大きな字体を使う
   #中身も説明は言葉で補てんできます.
4)大きな声で話すこと
5)目安として,1分に1枚程度.さっと流す分については,適宜追加してよいが,それが続くとついていけない.
6)想定質問に対する準備をしておく.

典型的な例:「**システムの開発」10分コース

1)タイトル,名前,所属,場合によってアジェンダ
2)(アジェンダ)
3)背景
4)他の研究例,動向−>問題点
5)問題点の解決法としての提案
6)#この段階で,システムの写真,videoなどで動作を見せるのも効果的
7)システムの概要図
8)システムのうち,重要なポイントの説明
9)その部分の動作等
10)実験,結果,(システム動作例 video等)
11)評価,この段階で他の研究との比較をするのもよい
12)まとめ,今後