授業科目名 | 科学倫理 |
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履修期 秋 2単位 履修基準年度 1年 |
授業目的 |
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自然科学の発展は人間に大きな利益をもたらした.しかし,自然科学は人間に対して数多くの課題を突きつけてもいる.それらの課題は全ての人間が考えるべきものであるが,とりわけ実際に自然科学を取り扱う者には大きな責任が課されている. 1)この科目では,自然環境倫理・情報倫理・生命倫理・技術者倫理の4分野について,具体的な問題を挙げて検討する. 2)倫理の問題には正解がなく,多様な意見が存在することを理解する. 3)授業で取り扱った諸問題を踏まえて,今後新たな問題に接した時に対応する姿勢を身に着ける. |
到達目標 |
1)授業目的の4つの分野について,具体的な問題点が把握できる. 2)自分の意見をまとめ,それを他の学生のものと比較することで,一つの問題に対して幅広い意見が存在することを理解できる. 3)各種の具体的な問題の背景にある根本的な要因を把握する方法・姿勢が身に着く. |
授業計画 | |||||
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第1回 | 【目的】 1)本講義の目的と概要を理解する. 2)科学倫理で扱う四分野の概要を学ぶ. 3)科学倫理の必要性を学ぶ. 【到達目標】 1)本講義の目的と概要を説明できる. 2)科学倫理で扱う四分野の概要を説明できる. 3)科学倫理の必要性を説明できる. | ||||
第2回 | 【目的】 1)自然環境倫理として,環境問題のスケールと限界を学ぶ. 2)環境問題を担う人々について学ぶ. 3)環境問題を扱う上での問題群について学ぶ. 【到達目標】 1)環境問題の取り扱いに関する視点とその限界について説明できる. 2)環境問題を担う人々について説明できる. 3)環境問題を扱う上での問題群について,例を挙げて説明できる. | ||||
第3回 | 【目的】 1)環境問題と科学技術の関係を学ぶ. 2)非対称性倫理について学ぶ. 【到達目標】 1)環境問題と科学技術の関係,特に一次元化について説明できる. 2)非対称性倫理について,問題点を説明できる. | ||||
第4回 | 【目的】 1)情報倫理として,インターネット環境を踏まえた「専門家」「非専門家」の問題について学ぶ. 2)情報発信者が留意すべきことを学ぶ. 3)インターネットの特質と倫理問題について学ぶ. 【到達目標】 1)現代における「専門家」「非専門家」の区別の問題について説明できる. 2)情報発信者が留意すべきことを説明できる. 3)インターネットの特質と倫理問題について具体的に説明できる. | ||||
第5回 | 【目的】 1)法律と技術の関係を学ぶ. 2)不正アクセス禁止法について学ぶ. 3)「表現の自由」の制限について学ぶ. 【到達目標】 1)法律と技術の関係について説明できる. 2)不正アクセス禁止法について,その限界も踏まえて説明できる. 3)「表現の自由」の制限について,具体例を挙げて説明できる. | ||||
第6回 | 【目的】 1)著作権について学ぶ. 2)著作隣接権について学ぶ. 3)許諾を得なくても良い複製について学ぶ. 【到達目標】 1)著作権について,その目的や対象を説明できる. 2)著作隣接権について,その内容を説明できる. 3)許諾を得なくても良い複製について,具体例を挙げて説明できる. | ||||
第7回 | 【目的】 1)インターネット上のロボット検索について学ぶ. 2)著作権と電子メディアとの関係について学ぶ. 3)著作権の制限について学ぶ. 【到達目標】 1)インターネット上のロボット検索について,その問題点を説明できる. 2)著作権と電子メディアとの関係について,主に電子データベースに関して問題点を説明できる. 3)著作権の制限について,具体的に説明できる. | ||||
第8回 | 【目的】 1)生命倫理の必要性を学ぶ. 2)安楽死・尊厳死と倫理について学ぶ. 3)臓器移植と倫理について学ぶ. 【到達目標】 1)生命倫理の必要性について説明できる. 2)安楽死・尊厳死と倫理について,問題点を説明できる. 3)臓器移植と倫理について,問題点を説明できる. | ||||
第9回 | 【目的】 1)人工授精における倫理的問題を学ぶ. 2)デザイナー・ベビーにおける倫理的問題を学ぶ. 3)再生医療と倫理について学ぶ. 【到達目標】 1)人工授精における倫理的問題を説明できる. 2)デザイナー・ベビーにおける倫理的問題を説明できる. 3)再生医療と倫理について説明できる. | ||||
第10回 | 【目的】 1)遺伝情報と倫理について学ぶ. 2)犯罪捜査と遺伝情報の倫理について学ぶ. 3)遺伝子治療の倫理について学ぶ. 【到達目標】 1)遺伝情報と倫理について,問題点を説明できる. 2)犯罪捜査と遺伝情報の倫理について,問題点を説明できる. 3)遺伝子治療の倫理について,問題点を説明できる. | ||||
第11回 | 【目的】 1)動物実験の倫理について学ぶ. 2)動物の権利について学ぶ. 3)遺伝子組み換え作物について学ぶ. 【到達目標】 1)動物実験の倫理的問題について説明できる. 2)動物の権利について,主要な論点を説明できる. 3)遺伝子組み換え作物について,利点と課題を説明できる. | ||||
第12回 | 【目的】 1)技術者倫理として,技術者の意識を学ぶ. 2)軍事研究と倫理について学ぶ. 3)科学技術と事件・事故について学ぶ. 【到達目標】 1)技術者倫理として,技術者の意識の在り方を説明できる. 2)軍事研究と倫理について,課題を踏まえて説明できる. 3)科学技術と事件・事故について,論点を説明できる. | ||||
第13回 | 【目的】 1)企業技術者の立場について学ぶ. 2)技術者の社会的責任について学ぶ. 【到達目標】 1)企業技術者の立場について,課題を説明できる. 2)技術者の社会的責任について,論点を説明できる. | ||||
第14回 | 授業内試験 |