演習紹介

4年にわたり配置された多彩な演習科目を通して、 基礎から応用まで段階的に知識と技術を身につける。

1年次から4年次まで演習や実験・実習を重視した実践的なカリキュラム構成により、暮らしをより豊かにするシステム提案やモノ作りができる人材を育成しています。実践を通じて知識と技術を段階的に修得するとともに、“自分で考えてつくる力”を身につけてほしいと願っています。

1年 : Pick Up 人間システム工学のための数学演習

ベクトルや行列、微分法や積分法など、人間システム工学に不可欠な数学を身近なものとして理解し、道具として利用・応用できる能力を身につける。

2年 : Pick Up メディア・ロボット実験

情報システムの設計・構築を体験しながら、人間システム工学の技術的基盤ともなる情報科学の専門知識を習得し、プログラミング技能を向上させる。

3年 : Pick Up 領域実習

人間システム工学に関する多様な専門知識・技能について幅広く学びながら、自分自身が興味のある分野、卒業研究で取り組みたいテーマを見極める。

4年 : 卒業研究

自分が興味を持ったテーマを設定して卒業研究に取り組むことにより、能動的に課題を見つけて解決できる課題発見・解決能力を身につける。

大学院進学

より深い専門知識と高度な研究能力、応用力を身につける。

就職

関学で身につけた知識や技術、考え方を社会で活かす。

メディア・ロボット実験

2年次秋学期の必修科目で、情報システムの設計・構築を実際に体験しながら、その基礎知識の習得を目的とした授業。4つのテーマ(Logic・Robot・Physical・Contents)について、3週ずつ学びます。

[ Logic ] 論理回路設計・実装(担当:河野)
電子回路・ロジック回路を作成し、基礎構造と動作原理を理解する。

コンピュータおよびその入出力インタフェースの基礎構造と動作原理について、実体験に基づいて学習し理解を深められるよう、実際に電子回路・ロジック回路を作成して動作を確認していきます。具体的には、ブレッドボードとロジックICを用いて、「組み合わせ論理回路」「順序回路」「順序回路と演算回路を用いた交通信号の模擬」の回路を設計・実装します。

[ Robot ] 自律移動ロボットの構築と制御
良きロボット技術者になるためのセンスの習得……その第一歩に。

ロボットは複合領域の結晶です。各要素技術がロボットにどのように作用するのかを理解するとともに、複数の技術を適切に組み合わせ、求められる機能・性能を実現するシステムを作り上げるセンスの習得を目的とした授業です。自ら設定した課題を達成するために必要なロボットの構造を考え、センサ情報の処理の仕方、それに基づくモータの動かし方を実体験を通じて学びます。

[Physical] フィジカルコンピューティング
センサを使って得た情報を加工し、わかりやすい表現に変換する。

各種センサを使ってモノや環境など実世界の情報を取得し、その情報を加工し、わかりやすい表現やアクチュエータ※の制御量などに変換する方法を学びます。具体的には、マイクロプロセッサーを有するArduinoと呼ばれるセンサーボードを用いて、ネット上で「モノがTwitterにつぶやく」ようにしたり、無線通信機能を利用したゲームを構築したりします。
※アクチュエータ:入力されたエネルギーを物理的な運動へと変換するもの。

[Contents] インタラクティブコンテンツの制作
アニメーションや動画、拡張現実感の各コンテンツを制作。

いわゆるパラパラマンガ的なアニメーションの仕組みの習得から、動画を制御するプログラミング、CGとウェブカムを使ったインタラクティブなコンテンツまで、映像音響システムコースで学ぶことの多くを先取りして体験しながら「考える」ことを学べます。また、基本的な考え方や操作説明のメモをとること、制作した作品をアピールする文章を書くことも重要視しています。

デザイン・コンテンツテクノロジー実習

2年次秋学期の必修科目で、情報システムの設計・構築を実際に体験しながら、その基礎知識の習得を目的とした授業。4つのテーマ(Logic・Robot・Physical・Contents)について、3週ずつ学びます。

自ら設定したゴールに向かって、 自らの力で作品を制作する。

情報処理技術者としてコンテンツ制作に携る際に必要となる知識の修得、コンテンツ制作プロセスの実際を理解することを目的としています。Flash、Max/MSP/Jitterもしくは任意のプログラミング言語により、自身の企画に基づいてコンテンツを制作。優秀作品については、BACA-JA等の学生コンテンストへの応募をサポートしており、優秀賞受賞等の実績が上がっています。